「水の惑星」の住人として

はじめてペットボトルに入った水を買ったのは、いつのことだったでしょう?

あの頃、水道の蛇口をひねればいつでも飲むことが出来た水が、自動販売機に入って売られる様になったことには少なからず驚いたものです。

それがいつの間にか普通になり、ペットボトルの流通量は爆発的に増えました。

このことは、地球にとってあまり喜ばしいことではありません。
なぜなら、ペットボトルの水が流通するほど、プラごみが増え、二酸化炭素の排出も増加するからです。

自動販売機でペットボトルの水を買って飲むことはゴミ処理まで考えると、水道の水をアルミ水筒に入れて飲む場合と比べて60倍もの二酸化炭素を排出することになります。

二酸化炭素は地球温暖化の原因となり、海水温を上昇させます。

ペットボトルの水が販売されはじめたころ、まさか地球温暖化の原因になるとは、誰も考えなかったに違いありません。

世界規模の地球温暖化は、様々なところで環境や生態系に影響を与えています。

北極・南極の氷が溶け、ホッキョクグマなどは住む場所がなくなっています。
モルディブなどの島では、海面が上昇し、年々ビーチがせまくなっています。
水温上昇によって美しいサンゴ礁は白化し、がれ場と化しています。

自分が生まれ育った島が沈んでしまう前に、故郷を出なくてはいけない人たちの存在だって、決して遠い未来の話ではないのです。

そして、海に流れ出る工場廃水や生活排水だって、海水の富栄養化を引き起こし、生態系にも影響を与えています。

今起きていることは、便利になった世の中への警笛と言うにはあまりにも深刻です。

はじめて宇宙から地球を見たガガーリンが残した「地球は青かった」という言葉は、まさに私たちが住む星が「水の惑星」であることを表しています。

地球の表面積は7割が海、そして人間の体も約7割が水で出来ています。

すべての命の源である海を守ることは、地球環境はもとより、私たち人間を守ることにもつながります。

豊かな地球とすべての生き物の命を考えた時、「水」がキーワードになるのは間違いなさそうです。

 

マイボトルを持つ生活、 はじめてみませんか?

 

 

 

 

 

 

>>海の熱帯雨林 サンゴ礁