ちょっと不便が地球にやさしい

「このまま対策を取らなければ、2050年には重量換算で海洋プラスチックごみの量が魚の量を上回る」
これは2016年に世界経済フォーラムが発表した予測です。

実際にビーチや水中で、プラごみを見ない場所はないと言っても言い過ぎではありません。
沖縄の海岸では1998年~2013年の間でプラごみが10倍に増えたそうです。

分解されることなく、半永久的に残るプラごみは海で暮らす生き物の体の自由を奪い、傷つけ、餌と間違えて食べてしまうことで命をおびやかします。

今、問題になっているマイクロプラスチックというのは、太陽光線などで劣化したプラスチックが5mmに満たない大きさになったものを言います。

これだけ小さくなってしまったら、海で泳いでいても見つけることは難しくなります。

クジラの胃の中からプラスチックが大量に出てきたニュースは、その映像と合わせてとてもショッキングなものでしたが、イワシなどの小さな魚や海の胃からもマイクロプラスチックは見つかっています。

人間が海に流したプラスチックは、めぐり巡って私たちの食卓に戻って来るのかもしれません。

国内で1年に販売されるペットボトルのうち、約3%の1億本は回収されることなくごみとして散乱しているそうです。
海に流れ出るペットボトルも少なくないでしょう。

レジ袋の有料化で、プラごみに関心を持つ人も増えました。

現代の社会で、プラスチックをまったく使わない生活は現実的ではありません。
それでも、使い捨てのプラスチックを減らすことは出来るはずです。

マイバッグやマイボトルを持ち歩く生活は、ちょっと不便。
でも、それくらいが、地球にやさしいスタイルなのかもしれません。

海で見るのはプラごみではなく、元気なサンゴ礁やカラフルな魚たちであってほしい。
私たちはそう願ってやみません。

まずはマイバッグを持ちましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

>>ダイバーが感じる海の変化