海の熱帯雨林 サンゴ礁

ふりそそぐ太陽の光にキラキラと輝くサンゴ礁と、その周りを彩とりどりの魚たちが泳ぐ光景は、
いつだって人々にやすらぎと感動を与えてくれます。

海洋表面積のたった1%にも満たないサンゴ礁ですが、そこには海の生物の4分の1が関わっていると言います。

様々な生き物に住み家や食料を提供し、生態系を育むサンゴ礁は、まさに海のゆりかごなのです。

また、サンゴ礁は森林の50倍以上の二酸化炭素を消費し、酸素を排出しています。

多くの生き物が暮らし、二酸化炭素と酸素の循環も行うサンゴ礁はまさに「海の熱帯雨林」。

当然ながら、サンゴ礁がなくなってしまえば、地球温暖化の原因でもある二酸化炭素は増え部ばかりです。

地球温暖化防止の働きをするはずのサンゴ礁が、水温上昇による白化現象で大きな被害を受けているというのは、本当に皮肉な話です。

サンゴの天敵であるオニヒトデの大量発生も、海に流れ出た生活排水や赤土などによって、海が富栄養化したことが原因と言われています。

水温上昇やオニヒトデの大量発生、船のアンカー(いかり)による破壊など、サンゴ礁は急速に失われています。

さらに近年、日焼け止めに含まれる成分がサンゴの白化現象を促進させることもわかって来ました。
ハワイやパラオなどは、これらの成分を含んだ日焼け止めの使用を禁止しています。

サンゴ礁が失われた海は、まるですべての木や花が枯れてしまった山と同じです。

美しいだけではなく、地球環境や海の生き物にとって欠かせない存在であるサンゴ礁。
私たちにはいつまでも元気なサンゴを残す務めがあるのです。

 

>>ちょっと不便が地球にやさしい